JS-2 STALIN II （6012）
インジェクションフルキット．旧車体＋標準砲塔＋幅狭防盾．ドラゴンモデルのISバリエーションのうち最初に出たもの．同社のキットのなかでは組みやすさ，細部表現ともに良い方．接着組立式履帯はやや組みにくく，また一体型履板のみで，大戦中の車輌に一般的な二分割履板は含まれない．
初期の生産ロットでは角形断面転輪サスアーム（部品番号B33）が含まれなかったが，ある時期以降の生産品および後出のバリエーションキットでは含まれている．
組立説明書には次の誤りがある．
- 第１転輪のサスアームには角形断面のもの（B33）を使用する．
- シャーシ側面の給弾ハッチ（B32）は旧車体にはない．
- 牽引金具固定具（B23）は車体フェンダー側のモールドに合わせて２枚とも使用する．
- 工具箱側面（B8）説明書の図では逆で，ベロの出ている方が下になるのが正しい．
- フォーメーションライト（B9）は，段の無い方の端を車体に接着する．この段はフォーメーションライトのランプの蓋を表現しているものと思われる．
JS-2m ChKZ PRODUCTION TYPE （6018）
上の「JS-2 STALIN II」のキットとは，車体上部と防盾と砲耳のパーツが異なり，他は共通．
組立上の注意点も「JS-2 STALIN II」とほぼ同じだが，シャーシ側面の給弾ハッチ（B32）は使用する．（ただし鋳造新車体では給弾ハッチがないものもあるかもしれない．） （青木伸也）
JS-2m UZTM PRODUCTION TYPE （6804）
上の「JS-2m ChKZ PRODUCTION TYPE」とほぼ同じキットで，シャーシ前面に１枚板状のパーツを貼り付けて熔接新車体に見せるという安直な仕様となっている．したがって熔接新車体としては車体上部の前面から側面へつながるラインの基本形状が適切に再現されていないことになる．
砲塔本体の上部パーツは「JS-2m ChKZ PRODUCTION TYPE」とは別金型で，砲塔左後側面の張り出しの形状が異なる．またキューポラに装備するDShK機銃のパーツが含まれる．
組立上の注意点は前出のキットと共通．シャーシ側面の給弾ハッチは使用する． （青木伸也）
JS-1 (M.1943) （6052）
組立上の注意点は「JS-2 STALIN II」と同じ．ただし，IS-1としては，砲塔基本形状や車体細部が考証的に不適切なものとなっている．また防盾はあまり一般的でない形状のものとなっている． （青木伸也）
JSU-122 （6013）
車体下部と走行装置周りは前出のISバリエーションと共通で，そのためシャーシ高さの不足はそのまま引き継がれている．接着組立式履帯はやや組みにくく，また一体型履板のみで，大戦中の車輌に一般的な二分割履板は含まれない．
新造された車体上部はパーツの合いも良く簡単に組み上がる．ただし戦闘室天板後半は実車ではボルトどめであるため，左右の辺の溶接痕表現は削り落とすこと．
組立説明書には次の点が誤りまたは判りにくいので注意すること．
- 牽引金具固定具（B23）は車体フェンダー側のモールドに合わせて２枚とも使用する．
- フォーメーションライト（B9）は，段の無い方の端を車体に接着する．この段はフォーメーションライトのランプの蓋を表現しているものと思われる．
- IS-2用の砲身クランプ（A3）は当然使用しない．リアパネルにそれ用の取付穴を開けてはいけない．
JSU-152 （6803）
JSU-122S/152 （6047）
製作上の注意点は上と同じ． （青木伸也）
