T-34 maniacs
01年夏コミ戦線におけるT34の戦場写真解説及び制作記 （高畑文貧）
Ｔ３４ロジーナ全体
写真で判別する限り、T34の41年型と思われる。しかし現存する資料（T-34 maniacs、CHOCOLATE UNIT on web及び同サークルより発刊されている装甲天国各巻）と比較すると色々な部分が混在しており改修が繰り返された車両の可能性がある。また、武装は76mm砲を装備しているらしいが今後も85mmに換装することはなさそうに思われる。
コミケ戦線では回を重ねる毎に投入戦力が増加し今回は三日間での延べ戦闘参加将兵が数十万人（マジ）に達するという空前の戦いとなった。これは同戦闘に参加した一両のT34ロジーナの製造、改修、戦闘の様子を追った記録である。
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夏の戦車内部は灼熱地獄となる。また、この装甲素材は風通しも悪く、搭乗者が暑さでボ〜ッとしている表情ばかりである点は御容赦頂きたい。
Ｔ３４ロジーナ各部詳細
資料（装甲天国）から大体の大きさを割りだしてダンボール紙に図面を描き、それに合せて厚さ1.5cmの硬質スポンジを切り取って削り出し。全体に両面テープを貼り本体と同じ布を被せ、裏は布用接着剤で固定する。この接着剤は布に染みて、乾いても色が変化したままになってしまうのでハッチと同じ形の布を端っこだけ折って縫い、それを両面テープで貼りつける。頭に接続される部分に穴を開け、カチューシャ注１にも結合部分に穴を開けて太さ5mm長さ5cmのネジを裏から通して固定。ロジーナちゃんの最大の見せ場とも言えるコレがこんなヘボヘボで申し訳無い。しかもナンだか大き過ぎるし。
尚、後方からの写真資料にはこのハッチ裏に白いシール状の四角いマーキングが確認できる。これは01年夏のワンフェス戦線における所属名を示すマーキングが消されずに残っているものと思われる。また、コミケ戦線では前線に出る前に（コスプレ登録所で）マーキングが施されるが、ワンフェス戦線とは違い外付けの小冊子を常に装備しそれにマーキングが施されている。
注１Ｔ３４を作りながらカチューシャと言うとアレを思い浮かべるがここでのカチューシャとは女の子が髪をとめておく半円状のプラスチックでできたソレである。
設定イラストや漫画では後期の尖がったタイプの牽引フックが多用されているがこのコスプレが実戦配備される予定のコミックマーケットではコスプレレギュレーションとして「洋服に付属する尖った部品」は他者に危害を加える恐れがある為不可となっているので初期の丸いのタイプとなった注２。また、中がスカスカだがこれはディスプレイモデルではなくコミケの混雑内での走行を想定しているため敢えて省略した。スカスカなら押されてもグニュっと曲がるだけで済むが実物と同じ構造をダンボール紙と布で作成した場合、圧力がかかると破壊されてしまう恐れがあるため。
参照画像
半円タイプ（装甲天国１＞２１頁）
尖ったタイプ（装甲天国１＞３７頁）
注２ダンボール紙に布では危害を加える事は無さそうだが、コミケット準備会は神経質なのだ。
（装甲天国１＞１９頁）
履帯部分。当初はモデルカステンの可動履帯を白く塗装してスカート全周に取り付けるという受け狙いを考えていたのだが（やるとしたら同社のM40初期型550mmSK-37というパーツが良いのだろうか？）スケールがスケールなので1/35数台分必要になる計算でカネもかかるし前述のコスプレレギュレーションにも引っ掛かりそうなので断念した。結果、普通のレースが装備されている。
（装甲天国４＞２４頁）
足回りは心残りな部分。計画時には幅広の厚底サンダル（41年型の想定なので当然ゴム底だ）に硬質スポンジと布で手を加えて原作通りの靴を再現したかったのだが意外に高価なのと、搭乗者がコケやすい（笑）のとで断念した。戦場となる有明ビッグサイトは高低差が激しいので足回りは安定させておく必要がある。普通のローファーを履いているのだが、この幅の細さではとても原作通りの低接地圧にはなりそうにない。ゴム縁の厚底サンダルがあればセータ氏の指周りを測らせて貰って穴を通すつもりだったのだが・・・。工作としては難しくはなさそうなので今後挑戦しようという方はチャレンジして頂きたい。ただし、後期型の鋼製転輪を再現して足が筋肉痛になっても当局は一切関知しないのでそのつもりで。
その他の細部。肩の星はフェルト製。膨らんだ袖はライトがモチーフなので腕を通す部分の内側は白色。肩部分は黒にすべきだっただろうか。起動輪部分には原作ではダボッとしたモンペ（？ 注３）を装備している。写真の車両ではそれは装備していないらしいが資料がなく詳細は不明。パニエ（スカートを膨らませるモコモコしたやつ）は01年夏のワンフェス戦線において原作者と搭乗者との間での「もうちょっとスカート膨らんでたほうがいいですかねー」「そうだねー」という通信が傍受された記録がありその後追加装備されたものと思われる。履帯部を再現したレースは裏側から見ると1/3程の幅しかないのが判る。
注３モンペではないと思うが名称不明（装甲天国１＞２１頁）
原作者に別件でメールをお送りした際、これはドロワーズという名称であると御教授頂きました。感謝。
T-34は混雑地をも高速で走破する。
写真は戦後に加工、合成された物と思われる。
本ページ内の装甲天国各巻からの引用画像は六鹿文彦氏の許可を得ています。
これらの引用画像の著作権は六鹿文彦氏にあります。
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2001/Sep/03 作成
(c)2001 maniacs lab.
